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耽美にしやがれ #深夜のこっそり話 #1070

新年の挨拶まわりを足早に済ませたかと思えば、ヨーロッパではまた一つファッションウィークが幕を下ろしました。

今回はコレクション取材に行かなかったので、専らスマホにかじりついて連日速報をチェックしていました。もちろん、レポートを書くためのリサーチというのが名目ですが美しい洋服を見ると自ずと心が躍るもの。相変わらず、趣味なんだか仕事なんだか分からない目線で原稿と向かっています。

2019-20年秋冬のメンズコレクションで、特に心を奪われたのが、キム・ジョーンズによるディオール。昨年末に東京で発表された2019年プレフォールも話題をさらいましたが、今回の秋冬は極めてデカダン。ベルトコンベアに乗ったモデルが、マネキンのように微動だにせずランウェイを横切る演出も巧妙で、最初動画で見たときには、感激のあまり夜中にも関わらず大声で歓声を上げてしまいました。

メゾン設立以前、ギャラリストとして数々の著名な芸術家たちと親交があったムッシュ・ディオールへ敬意を示し、今シーズンのコレクションではアメリカ人アーティストのレイモンド・ペティボンとのコラボレーションも登場。クチュールメゾンとしてのDNAを再考したというテーラリングルックでは共布や、サテンで仕立てられたドレープがボディに巻きつき、その佇まいはさながらオートクチュールのドレスのよう。ストリートの潮流が席巻する昨今のメンズウェアの中で、どこか中性的でありながら色気のある、エレガントで耽美的なテーラリングスタイルは、新たなトレンドの兆しを感じさせると同時に、子供の頃憧れたランウェイのファンタジーが蘇ったかのような錯覚さえ与えてくれます。

こんな漫画に出てくる貴公子のような服、着る人が限られるじゃないか、という声が聞こえてきそうですが、だからこそ挑戦したいと思うもの。ということで、恐らく秋冬が立ち上がるであろう9月あたりに向けて、ディオール貯金を始めました。春夏の新作に目移りするこの時期ですが、心を鬼にして、あのジャケットに袖を通した時のことをイメージして節約に励もうと思います。

>>東京で開催されたディオールのメンズプレフォールショーもプレイバック

>>エレガントなルックにぴったりの、モードなメンズメイクの極意

トープカラーのコートには、サテンのサッシュが合わせられています。この布って取り外し出来るんだろうか、とか妄想してしまいます。

レオパード好きにはたまらないエンブロイダリーのニット。よく見ると手元にもアニマルモチーフ。堪りませんね。

今シーズンはアメリカ人アーティスト、レイモンド・ペティボンのアートワークをあしらったルックも登場しました。

サテンのイヴニングジャケット。これ着てパーティーに行きたい。

あのコートの構造が不思議だったのですが、ゲストとして来場したロバート・パティンソンのスタイリングを見て納得しました。ドレープのショール部分を肩にかければ、一気にノンシャランな印象に。

提供元: SPUR.JP

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